米国特許関連の用語解説集です。単なる翻訳辞書と異なり、特許で使用された場合の語句の意味や、米国での具体的な判例を通した対応の指針など、米国特許出願における実務レベルの対応に役立つ情報をまとめました。

誤りなどお気付きの点がありましたら、是非ご連絡ください。


■I

数字ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ


implicitly

黙示的に。


implied license

黙示のライセンス。黙示のライセンス理論(doctrine of implied license)とは、特許製品の購入者における使用には、黙示のライセンスが与えられているとの考えである。黙示のライセンスに関する判決に、ANTON/BAUER, INC., v. PAG, LTD.,(CAFC2003.05.21)がある。
以下の場合に、特許権者は、購入者に黙示のライセンスを付与する。1.特許権者が非侵害使用でない物品(侵害使用となる物品)を販売し、2.販売の状況が、ライセンスの付与が推測されるべきことを明示しているとき。


improved invention

改良発明。IDS情報開示義務(Information Disclosure Statement参照)。


incontestable

証拠等が議論の余地のない。


incontestable clause

不可争条項。


incontestable evidence

争わぬ証拠。


indefinite

不明瞭な(§112)。


indemnity

非侵害の保障。


independent claim

独立クレーム。


induced infringement

誘発侵害(active inducement参照)。


inequitable conduct

非衡平的行為、情報開示義務違反。


Information Disclosure Statement

情報開示書(IDS)。米国特許法特有の制度で、出願人は、知っている先行技術を審査官に開示する義務を負う(規則1.56)。これは、衡平の理念(Equity)から発生したもので、情報開示を怠った場合には、不正な行為又は詐欺(fraud)として特許権の権利行使が認められなくなる(MPEP2016)。
開示すべき情報は、特許性の審査に関して重要な情報であり、単独又は他の情報との組み合わせで拒絶理由となるような関連性のある情報である。関連する日本出願、欧州出願がある場合に、それら審査で引用された文献は情報開示すべきである。EPのサーチレポートの文献は全て提出すべし。
発明者の知る従来技術及び関連技術は、出願から3ヶ月以内に情報開示書でUSPTOに報告する。その後に発見した従来技術は速やかに情報開示書でUSPTOに報告する。その従来技術が日本語である場合、英訳文が入手可能であれば、英訳文を提出するのが望ましい。


information material patentability

係属中のクレームの特許性に関連する情報。


infringement suit

侵害訴訟(§271)。特許の侵害訴訟は、第1審が連邦地方裁判所の管轄であり、控訴審がCAFC、上告審が連邦最高裁判所(U.S. Supreme Court)で行われる。侵害の種類は、直接侵害(direct infringement§271(a))、積極的誘発行為(active inducement§271(b))、侵害寄与(contributory infringement§271(c))、プロセス特許侵害(process patent infringement§271(g))がある。


infringement test

侵害テスト。


insubstantiality test

非実質性テスト。クレームの構成要件と、被告製品の差異が、当事者にとって非実質的であるときは、均等と判断する。


intention

意思。


interference

抵触審査、最先発明者認定手続(§135)。先発明主義の採用(§102(g))により、異なる出願人が同一発明について特許出願をした場合に、いずれかが先に発明したかを決定する審査手続。抵触審査は、米国特許庁の審判(Board of Appeals and Interferences)で、3名の審査官によって行われる。
先発明として認定する要素は、1.発明を着想した日(Date of conception)、2.発明を実施化した日(Date of reduction to practice RTP)、3.発明の実施化に対する熱心さ(diligence)である。


interlocutory

中間判決。


interlocutory appeal

抗告。


International Trade Commission

国際貿易委員会(ITC) スーパー337条。特許侵害の対象製品が輸入品であり、原告又は被告が外国人であって、損害が発生していなくても利用できる。


interrogatory

尋問書、質問書。


intervening right

中用権。


intrinsic evidence

内在的な(固有の、本質的な)証拠 ←→ extrinsic evidence参照。
特許訴訟において、特許発明を特定するための直接的証拠。例クレーム(claim language)、明細書(specification)、要約書、手続履歴(prosecution history参照)等。


intuitive

直観の、直感の。


invalidity

無効。§102の発明の予期(anticipation1つの先行文献から発明が予期できる)による無効と、§103の自明性(obviousness複数の先行文献の組み合わせから当業者が自明である)による無効がある。
米国においては特許異議の制度はなく、特許を無効にする手続には、1.侵害の警告を受けた者が特許無効の確認訴訟(Declaratory Judgment Action DJ Action参考)を提起するか、2.侵害訴訟で相手の特許無効の主張するか、3.再審査(reexamination参照)を請求して特許を無効とするものがある。


invention

発明(§100)。


invention as a whole theory

発明全体理論←→構成要件比較理論(element by element comparison theory参照)。
構成要件比較理論とは異なり、発明を全体として1つのものとして捉え、それに対して均等理論を適用して、特許侵害訴訟における被告製品が特許権侵害か否かを判断するという理論。最高裁は、構成要件比較理論を採用した。


ipo.org

Intellectual Property Owners Association。米国における知的財産権関連のニュース満載の必見サイト http//www.ipo.org/


issue fee

特許登録料。特許許可通知が発せられてから、3ヵ月以内に特許料(issue fee )を納付すると特許が付与(特許証[Letters Patent参照]が発行)される。尚、米国における年金(特許維持料)は、日本と異なり、年毎に納める必要があり、まとめて納付できない。


ITC

International Trade Commission(国際貿易委員会)。


数字ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ